そよかぜ日記

器のオンラインショップzephyr(ゼファー)担当者によるブログです。 器と無関係なことも、色々つづっています。

『読むだけですっきりわかる世界史 現代編 』(著:後藤武士)を読んで

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軽妙な語り口が面白すぎる!歴史本

言わずと知れた人気シリーズ、

藤武士先生の「読むだけですっきり」シリーズの

『現代編 オスマン帝国の終焉からポツダム宣言まで』です。

 

後藤先生の語り口が、時にユーモラスかつコミカルで、

とにかく楽しい歴史本です。

 

歴史が苦手な私でも、まるでエッセイか小説のように面白くて

どんどん読み進み、気付くと最終ページでした。

 

もちろん面白いだけじゃあ、ありません。

 

後藤先生の物事を見るフラットな目線、多角的な分析の仕方、

学校では教わらなかった事実などなど、勉強になることばかりでした。

更には歴史の裏側や疑い、隠ぺい等についても触れられており、

ドキドキ・ワクワクしながら読みました。

 

実は、学生時代から歴史がものすごく苦手な私。(←知らんがな)

なぜ今になって歴史を学ぼうとしたのか。

 

それは、何かをしようとする度に、

こいつ(歴史)が壁となって立ちはだかるからでした。

 

何をするにしても、歴史を知らないと理解できないことが多いと、

今になって気付いたのでした。(遅い)

 

 

 

ええっ! 100円のパンが、100兆円に値上がりした!?

何の話かと思われたでしょう。(笑)

1923年のドイツでの出来事です。

 

この本の中で、個人的に最も印象深かったのが、この部分でした。

 

なぜでしょう・・・。

「食べ物&お金」という要素に、

人間としての本能を刺激されたのでしょうか・・・。

 

 

本書のp180より引用

  『なんとドイツの通貨マルクが大戦中の1兆分の1の価値に下落するという

   伝説的な超ウルトラ=スーパーデインジャラス=ハイパーインフレ

   (正しい用語としてはハイパーインフレに突入してしまう。(中略)

   100円のパンが100兆円になるのだ。

   こんなもん誰も買えやしない。』

 

後藤先生の語り口に笑いつつ、

当時のドイツの人々の苦労を想像してみるのでした。

(いや、想像すらできない、ものすごい物価高ですよね。)

 

なぜ、このような事になったのか。

読めば納得です。

 

 

そして、日本の最も悲しい歴史

そして、最終章は、

第七章『第二次世界大戦ポツダム宣言』。

 

やはりこの頃が、日本の最も悲しい時代で、

涙なしには読めませんでした。

 

第二次世界大戦(太平洋戦争)に突入した頃から終戦まで、

順を追って丁寧に、多角的な説明がなされています。

 

複雑ですが、何がどうなって、あの様になっていったのか、

よく理解できました。

 

世界中で、日本が完全に孤立するp266から最終ページまでは、

読むのが大変辛かったです。

 

 

5年ほど前に他界した私の父は、戦時東京におり、

2歳の子供でしたが、

「ものすごく大きな音と、光ったことだけは、

うっすらと記憶にある。」

と言っておりました。

 

この時代を生きた人々も残り僅かとなり、

これから先は活字などで読んだり、

過去の映像等を観るだけになるのでしょう。

 

 

とても良い本でした。

おかげさまで、歴史嫌いが治りました。

 

歴史が苦手な方は、ぜひ読んでみて下さいませ。

 

では、今回はこれまでです。

お付き合い頂き、ありがとうございました。